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2世帯住宅の設計を考える

1)二世帯住宅のタイプ分け
二世帯住宅の分類の仕方は色々考えられますが、玄関の構え方、空間構成からして次の2分類とされることが一般的かと思われます。
- 共用型
- 分離型
更に分離型は以下の三分類に分けられます。
- 上下分離型(内階段)
- 上下分離型(外階段)
- 完全分離型(連棟)
分離の度合いはこの順序で強くなると考えられます。
更に当然ながら共用型の中でも風呂やキッチン、ダイニング、居間の内のどの部分を共用とするかによって更に細かく分類できるでしょう。
又分離型でもただ同じ敷地内に別々の家を構えるだけのものから、中庭を介在させるもの、木製のデッキでつなげるもの等、二世帯のつながりの持ち方によって
色んな形態が考えられる筈です。
つまりここで挙げた分類は二世帯住宅を考える際の方便に過ぎず、あまりそれに囚われる必要はないのですが理解を助ける一定の役割は果たし得ると考えます。

2)プランニングのポイント
・以下に私がこれまで設計に関わった経験や書物等に掲載された記事・実例を参考にして二世帯住宅を設計する際の留意点をまとめてみました。随時加筆修正をして充実させてゆく つもりでおります。
◇玄関
出来ることなら別にすべきでしょう。少なくとも親世帯、子世帯共夫婦が現役でそれぞれ生活のスタイルがあるという場合はやはり玄関も独立させたいところでしょう。
最も明解な分け方は1階に親世帯の玄関、外階段で2階に上がった所に子世帯の玄関という風に階別に分離するという形式。
次いで二つの玄関を1階に並べたり、離したりして設け、なお且つ内部プランも完全に分離する形式。
どうしても余裕が無く、共通の玄関とするときにはお互い、あとあと余計な神経を使わない
ようにインターホンと郵便受は別個に二個づつ取り付けておくべきでしょう。
また庭に面して縁側を設けて近所とのつながりを強めたり、裏口を設けて気兼ねなく出入りできるようにするのも一つの方法でしょう。
◇キッチン キッチンについては主婦のこだわりや工夫が最も現われる場所なので予算とスペースにゆとりさえあればやはり別に設けるたいところです。
でもゆとりがなくて両親が子世帯で一緒に食事をする場合でも親世帯の居間の傍に小さな調理スペースがあれば何かと調法でしょう。親子のキッチンは別でも休日などにおしゃべり
しながらお母さんとお嫁さん(娘さん)が調理と食事を共にするというゆとりが持てたら理想的ですね。
◇水廻り 浴室はキッチンに比べれば別々にする必要度が幾分低いのではないでしょうか?
利用する時間帯をずらすという工夫も出来るかと思いますし、コスト、
省エネの面でも別にすることは何かと無駄が多い様に思います。無論時間帯で使い分けするにしても音の問題を考えて設置場所をどうするかは十分に検討すべきでしょう。
以前私の設計した家で、1階に設けた共用の浴室の他に、2階に息子夫婦用のシャワーユニットを設けたことがあります。若い人は夏場はシャワーで充分という人も多いのでその場合は費用と
スペースを節約できます。また浴室は共用でも洗面のスペースは是非とも別個に取りたいものです。
また洗濯機も主婦の感覚からすればどうしても別にしたいところでしょう。
これも私が経験した事例ですが、お施主さんの希望で1階の脱衣室に設けた洗濯スペースとは別に2階の洗面化粧カウンターの下に前開き式の全自動洗濯機を設置したことがあります。
これも一つのアイデアですね。
トイレについては当然のこととして各世帯で別にするべきでしょう。理想は各住戸一つと客用を兼ねた共用一つの計3つだと言われますが、難しいのかもしれません。
◇リヴィング・ダイニング これも予算とスペース次第ですが、都心の40坪程度の規模で考えると完全に別にするのは実際上困難なようです。
その意味で別にするという優先度は低くなって来ます。居間が共用となる場合は親世帯の寝室を和室にし、
居間と兼ねるか、居間に畳コーナー等を設けてある程度すみ分けが出来るよう工夫するといったアイデアが必要でしょう。
また親世帯の寝室が1階の場合、子世帯のリヴィングが2階にあると遅くまでTV他の音がして寝付けないことになりかねないので避けるべきです。
工夫次第で共に住まうことのメリットが実感できるような居心地の良い部屋となるかもしれませんね。
◇屋外空間
二世帯住宅を考える際には屋外空間の取り込み方にも一工夫をしたいものです。
敷地が広くて庭も充分に取れる場合には自由に考えられるのでしょうが、
都心の限られた敷地の中では条件は相当に厳しくなります。
そうした場合には中庭を取ったり、ルーフバルコニーを設けたりして、戸外のスペースを介してお互いの気配が感じられ、
自然に視線や会話が交わせるように工夫してみたいものです。スペースが限られていても屋外での語らいやくつろぎは格別のものですから…
◇予備の部屋
資金とスペースに余裕がある場合は、親世帯の方に出来れば別居している子世帯が遊びに来た時に宿泊できる部屋を用意してあげると重宝するのではないでしょうか。
せっかく遊びに来ても泊る部屋がなければとかく疎遠になりがちです。専用の部屋が難しければ親・子世帯に共用の和室を確保していればかなり有孔かと思います。
その他本が多い場合は共用の図書室を設けると何かと便利ですし、読書スペースが取れれば自然にコミュニケーションも促されるのではないでしょうか。
◇収納 一般的に親世帯の方が人数が少なくても思い出につながる持ち物が多くなるものです。ですから出来れば親世帯の方に寝室に隣り合う納戸を設けるべきだと思います。
続く・・・
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